キロロスキー場の口コミ・評判・感想
■キロロスノーワールド゙(北海道余市郡赤井川村)
「北海道で最も積雪の多いスキー場」。それがキロロの特徴です。小さいスキー場は別として、ある程度の規模のあるスキーリゾートでは、北海道でナンバーワンの積雪量です。JR小樽駅からバスで50分という立地も、道内のリゾートとしては便利なほうです。
キロロスノーワールドの開業は1991年。北海道のスキーリゾートとしては遅いです。そのため設備はバブル期以降のものばかりで、リフトも高速リフトがメイン。バブル期というとかなり昔の気もしますが、バブル後の設備投資が激減したスキーリゾート業界では、この時期の設備は新しい部類に入ります。
もともとはヤマハと地元赤井川村が共同出資した第三セクターが開発・運営していましたが、第三セクターの常として経営がうまくいかず、2007年に三井不動産に売却され、その子会社になりました。さらに2012年には東京の不動産会社シェアグループに売却されています。このシェアグループはタイの不動産会社の関連会社で、そのためキロロは実質的にタイ資本の傘下に入りました。
2016年シーズンからは併設ホテルをリブランドし、「キロロ・トリビュート・ポートフォリオ・ホテル北海道」と「シェラトン北海道キロロリゾート」となっています。
スキーリゾートの規模としては北海道内では中堅といったところ。ニセコやルスツに比べると規模は小さいですが、本州のスキー場に比べれば広大です。豪雪地帯に作られたスキー場なので、積雪量の多さと、それにともなうシーズンの長さは他を寄せ付けません。とくにシーズン初めと終わりには高い人気を誇っています。
キロロスキー場の口コミ・評判・感想まとめ
- 積雪量には文句の付けようがない。雪不足とは無縁。
- 雪は多いが、そのぶん天気も悪い。しょっちゅう吹雪く。
- 北西斜面なので雪質はかなりいい。
- 11月から5月まで、雪質には大きな不満なく滑れる。
- 春先まで雪質が保たれている。
- 春先はガラガラすぎて施設もお休みが多くて退屈。
- 天候。とにかく天候さえよければいいスキー場なのだが。
- 快晴のときは、山頂から日本海が見られる。とても美しい。
- ゲレンデは適度な斜度が多い。練習には最適。
- 長峰の上の方は、中級者には楽しい。
- 平らなゲレンデが多い。漕がされる。
- 道民割は密かにいろんなサービスが付いている。お得。
- 北海道にしては混んでいる。連休時には飲食スペースが足りない。
- 休憩スペースが足りてない。
- ゲレ食が実質的に2カ所しかない。
- 外国人が多い。
- 小樽からの終バスが早すぎて、小樽には繰り出せない。
キロロスキー場のゲレンデ概要
総面積:119ha
コース数:22
最大標高/最低標高:1180m/570m
標高差:610m
最長滑走距離:4010m
最大斜度:37度
リフト・ゴンドラ数:9本
レベル割合:初級38%、中級24%、上級38%
全国スキー場・ゲレンデ情報(じゃらん) [PR]
キロロスキー場の口コミ・評判・感想
「北海道ナンバーワンの積雪量」。キロロを一言で表現すると、こうなるでしょうか。とにかく、積雪量に関しては訪れた人は口をそろえて「十分」といいます。とくに11月下旬やゴールデンウィークには、威力を発揮。道内の他のスキー場が全面オープンしていなくても、キロロだけは全面滑走可、ということもあるほどです。
ただ、積雪量が多いと言うことは、天気が悪い日が多い、ということでもあります。「体感では、訪れたときの3割は吹雪いている」というのは、リピーターの表現。これは大げさかもしれませんが、「天気が悪い日が多い」とぼやく人が多いのは事実。「晴れれば山頂部から日本海や増毛の山々まで見れてとても美しいのだが、晴れる日が少なすぎ」とのコメントも。ちなみに、ハイシーズンの晴天率は10〜20%程度です。
↑この鐘が埋まるくらい雪が降ることも
雪質は北海道ならではのパウダーが楽しめます。ただ、「海に近い分、湿った雪になりやすいかも。ハイシーズンの雪質は内陸部のニセコのほうがいい」との声もありました。一方で、「常に雪が降っているので、新雪が途切れず、雪の状態が常にいい。その意味ではキロロの雪質が道内一ではないか」と絶賛する人もいます。
ゲレンデは全体的に緩斜面が多く、スキーが初めてでも滑るところはありますし、初級者でもロングコースを楽しめます。「上級者向けには質のいい自然なコブがある。長峰上部のゲレンデは中・上級者が万能的に楽しめる」とのこと。中級者向けの斜面がやや少なめですが、「初級向けのロングコースの中には、中級でも楽しめるものがある」とのこと。「ボード向けコースが充実している」ということで、パフォーマンスをしたい人にはおすすめかもしれません。
キロロで不満が多いのが、休憩スペースと飲食店の不足。キロロのベースにはリゾートホテル「シェラトン北海道キロロリゾート」があり、隣接する「マウンテンセンター」には飲食店や休憩スペースも設置されています。ただ、全体的に「無料で休憩できる設備が少なく、週末は混雑している」とのこと。実際、週末のお昼は席取りが大変なこともあるようです。「ゲレンデはガラガラでも休憩スペースは座るところがなくて困る」という声もありました。
↑シェラトンの入るベース「マウンテンセンター」
飲食店はゲレンデから離れた「キロロタウン」にはそこそこあるのですが、ゲレンデサイドには少なく、「実質的には『カフェテリア ルミエール』と『山頂レストラン 朝里ビュー』の二択になってしまっている」との声が。ただ、ゲレ食の味はまずまずのようで「カレーやラーメンといった基本的なメニューが普通においしい」というのはさすがです。
ホテルについては、冒頭で書きましたように、2015年12月にブランドが変わりました。新しいブランドは「キロロ・トリビュート・ポートフォリオ・ホテル北海道」(旧ホテルピアノ)と「シェラトン北海道キロロリゾート」(旧マウンテンホテル)です。シェラトンホテルはゲレンデサイドにあり、マウンテンセンターに直結。そのため滑るには便利です。トリビュート・ポートフォリオはゲレンデから送迎バスで3分程度の場所にあり、温泉やプールなどのあるキロロタウンに直結しています。
↑トリビュート・ポートフォリオ・ホテル
部屋はトリビュート・ポートフォリオの方が若干広く、客室数も多いので、ロビーなども立派。ホテルの格としてもトリビュート・ポートフォリオのほうがシェラトンより上です。ただ、どちらにも大浴場、レストランがあり、滞在するには困ることはありません。「滑り重視や子供連れにはシェラトンのほうが便利」との声がありました。近くにペンションや民宿はなく、ゲレ近の宿泊施設はこの二つだけです。
→キロロスノーワールド周辺の宿泊施設リスト [PR]
アクセスは小樽からバスで50分。札幌からも1時間30分で着けます。この距離の近さは魅力といっていいでしょう。「ゲレンデ周辺にはキロロリゾートのホテルしかないので、安いところに泊まりたい人は小樽に宿泊してキロロに行く」という人もいるほどです。そのほうが、小樽の夜が楽しめる、ということのよう。ただ、小樽からキロロは50分かかりますので、何日も通うならリゾートに泊まったほうがいいでしょう。
小樽とのバス便の数は少なく、終バスも早いので、自家用車がないとアフターに小樽を楽しむのは難しいです。タクシーを使うと、7000〜8000円はかかります。素直にキロロのリゾートの夜を楽しむつもりでいたほうがよさそうです。
キロロスキー場のまとめ
豊富な積雪量で他を圧倒するのがキロロリゾート。ただ、ハイシーズンの晴天率が低く、吹雪く日も多い、というのが難点です。それがキロロが苦戦している理由かもしれません。こうした理由で、「シーズンはじめと終わりはキロロ、後はニセコやルスツ」という選択をする人も多い様子です。ゲレンデは初級、上級ともそれなりに支持があり、一定の質を保っているといえるでしょう。
コースはルスツやニセコに比べると少ないですが、十分な数は揃っています。外国人はニセコに比べれば少ないですが、シェラトンが入ったことで、今後、増えることも予想されます。
東京・大阪からは新千歳空港からバスを利用するアクセスが一般的です。新千歳空港からはバスで約2時間です。鉄道利用も可能で、新千歳空港から直通の快速列車で小樽まで行き、そこからバスやタクシーに乗り継ぐことができます。小樽までの列車は遅くまであるので、新千歳に夜遅く着く飛行機でもアクセスしやすいという利点があります。空港からの所要時間はバスも鉄道もそれほど変わりません。東京・大阪からの場合は、ギリギリ1泊でも滞在可能ですが、できれば2泊はほしいところです。
※口コミ、評判は、当サイト関係者の訪問した印象や、実際に滑った人からの感想を集めたものです。公平を心がけていますが、主観が混じっていますので、ご了承下さい。