マウントレースイスキー場の口コミ・評判・感想
■夕張リゾートマウントレースイ(北海道夕張市)
マウントレースイは、北海道夕張市にあるスキー場です。北海道内ではもっとも新しい大規模スキーリゾートです。新千歳空港からもっとも近いスキーリゾートとしても知られています。
もともとは夕張市の第三セクターが運営するスキー場でしたが、松下興産株式会社が買収し施設を拡張、1991年にリゾートスキー場として再開業しています。いわゆるバブルスキー場の一つです。
同社の経営不振により2002年に夕張市に再譲渡された後、2007年に夕張市が財政破綻すると、加森観光株式会社が指定運営者としてスキー場の運営を担います。訪日外国人客の増加後、2017年に、夕張市が元大夕張リゾート株式会社にスキー場と関連施設を売却。同社は加森観光から夕張リゾートの全株式も取得し、マウントレースイの運営に乗り出します。
ところが、2019年に元大が香港ファンドに株式を売却。香港資本のスキー場となりました。そして2020年12月に新型コロナの影響で、運営会社の夕張リゾートがスキー場や宿泊施設の営業休止を発表。その後、2021年2月に破産手続きの開始を発表し、事実上倒産してしまいます。その後、後継会社「夕張リゾートオペレーション」がスキー場の運営を引き受け、2021-2022年シーズンから運営を再開しています。
北海道内のスキーリゾートとしてはコンパクトなゲレンデと認識されることが多いですが、コース面積は134haあり、そこそこ大規模なスキー場です。ただ、標高差404mで高さはそれほどなく、積雪量も道内では少なめ。シーズンの初めと終わりにはスノーマシンが稼働することもあります。
アクセスは道東道夕張インターから18km25分、新千歳空港からバスで75分です。
マウントレースイスキー場の口コミ・評判・感想まとめ
- 中斜面のコースが多い。バリエーションはそこそこある。
- 適度な斜度のコースが効率的に配置されている。ただしコースは短い。
- 最大斜度43度や、林間の最大斜度53度の上級コースは一見の価値あり。
- コースが広く、よく圧雪されている。幅も広くて見通しがよい。
- 効率の良いコースレイアウト。リフトもすべて高速でストレスがない。
- ニセコやルスツに比べると、ゲレンデの規模や雰囲気の大きさでは負ける。
- 全体に広いので人が分散し混雑を感じない。
- 内陸部で雪が乾燥している。雪質は素晴らしい。
- ニセコや札幌国際と比べると雪質はやや落ちる。
- ゲレンデもリフトもとても空いている。人が少ないので滑りやすい。
- 天気が良いと、近くの山々や町、太平洋まで綺麗にみえる
- リフト券1日券は高い。5時間+ランチのセットが安い。
- ホテルマウントレースイからゲレンデは渡り廊下で直結。
- ホテルのランチバイキングはコストパフォーマンスが良い。
- 近くに食事をする場所が少ない
- 新千歳空港からのアクセスが良い。
- 札幌市内から下道でも2時間かからずに着く。運転しやすい道。
- 駐車場代無料。
マウントレースイスキー場のゲレンデ概要
総面積:134ha
コース数:18
最大標高/最低標高:702m/298m
標高差:404m
最長滑走距離:3500m
最大斜度:43度
リフト・ゴンドラ数:5本
レベル割合:初級20%、中級40%、上級40%
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マウントレースイスキー場の口コミ・評判・感想
「コンパクトながらバランスの良いスキーリゾート」。マウントレースイスキー場を一言で表現するとこうなるでしょうか。北海道のスキーリゾートとしては規模は大きいとはいえませんが、コース構成が多彩でバランスも良く、付帯施設のクオリティも十分なレベルです。混雑もほとんどなく、快適なリゾートが楽しめるスキー場といえるでしょう。
「ルスツやニセコに比べると、雄大さにはあまりない。けれども、適度な斜度のコースが上手なレイアウトで配置されていて、気持ちよく滑れることができる」。これが、マウントレースイを訪れた人の代表的な口コミといえます。最高標高は704m、最長滑走距離は3500mで、たしかにルスツやニセコと規模で比較するのは厳しいスキー場といえます。ただ、わずか5本のゴンドラ・リフトで全てのコースを網羅する効率のいいレイアウト。「ゴンドラに乗ればだいたい全コースを滑れるし、そのゴンドラも待ち時間はほとんどない。だから快適」という感想もありました。
「全体的には中斜面の中級者向けコースが多い」というのが一般的な評価。「ねじれの少ない中斜面が多く、カービング向き」という感想も。「広くて急すぎない斜面なので、高速カービングやグラトリの練習には最適。テクを磨くのにうってつけ」と練習に励む人もいます。幸か不幸か、とにかく「空いている」というのもマウントレースイの大きな特徴。「何より人が少ないのが最高。周囲を気にせず滑れるので、いろんな練習ができる」と絶賛の声もあります。一方で、「全体に斜度が単調でメリハリに欠けるし、変化のあるコースは狭い」と欠点を上げる人もみられました。「中上級者は1日で飽きる」との感想も。
初級者に関しては、「ブレーキングができれば、初級でもかなりのコースを滑れる。コースが広く、雪のコブもない斜面が多いので、ゆっくりとならゴンドラからでも降りられる」という経験談もありました。「雪が乾いていて滑りやすいので、初心者が練習するのにいいスキー場」という感想を持つ人も。
上級者向けに人気があるのがカービングラインとラクーンライン。最高43度、45度という未圧雪の急斜面コースです。「ターンをすると粉雪が下に落ちていく、恐ろしいコース」と驚愕の声がありますが、「雪が降った後はパウダーを蹴散らして落ちていく感覚が快感」なんて声もあります。立ち木の中を滑る最大斜度53度の超上級コースもあるようですが、常設コースとしては設定されていないようです。
パークも豊富。主にボーダー向けのテレインパークには、キッカー、ボックス、レール、レインボーなどのアイテムが豊富。「ボードパークはよく整備されていて、規模も大きい。気合が入っている」と評価する声も。その他、「なんちゃってパーク」などの初心者向けや、キッズパークも設置されています。「ファミリーでも楽しめる」と評判です。
雪質については、「ニセコや富良野よりは悪い」という声もありますが、「内陸なので軽い雪で素晴らしい」という評判も。いずれにせよ、北海道ですので本州に比べれば抜群で、あまり気にしている人はいないようです。ただし雪量は北海道にしては少な目。シーズンの終わりや初めにはスノーマシンも使われることもありますし、「地肌が見えている場所に遭遇することもある」という口コミも。
バブル期のスキー場だけあって、施設に関しては「完成度が高い」という評価が定着しています。リフトはすべて高速で、レイアウトもよく、おまけに待ち時間もほとんどなし。「リフトに関してストレスを感じることはない」と断言する常連もいるほどです。ただし、「ゲレンデの規模に比べて、リフト料金が高め」という感想も。ただし、「定価が高いだけで、割引券などを使えば、それほど気にならない」という意見もあります。「5時間+ランチ券はむしろ安い」という感想もありました。
ゲレ食はゲレンデに1か所、ゲレンデ直結の「ホテルマウントレースイ」内に2か所とカフェがあります。ゲレンデサイドの「レストランたんぽぽ」は、「気楽な食堂といった雰囲気で、値段も手頃。メニューは少ない」という声が。一方、評判がいいのは、「ホテルマウントレースイ」2階のランチバイキング。「味も良く、コストパフォーマンスも抜群。この価格でこれだけのおいしいものが食べられれば満足」という声が代表的でしょうか。格安派には、「スキー場前にセイコーマートがあるので、そこで弁当を買って食べると安くつく」という情報もありました。
宿泊の第一選択肢はゲレンデサイドの「ホテルマウントレースイ」。宿泊者はホテルとゲレンデを結ぶ渡り廊下でゴンドラ乗り場まで移動できますので、「とてもラク」という感想が。また、夕張リゾート直営ホテルとしては、市街地に「ホテルシューパロ」があります。こちらはゲレンデから少し離れますが、「価格がリーズナブルで、温泉大浴場もある」と評判は悪くありません。ゲレンデまでの移動もシャトルバスが出ているので、大きな不自由は感じないようです。
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ホテルマウントレースイの前には、小さな「屋台村」があり、アフターの食事を楽しむことができます。ただ、「狭いし、夕張にしては値段が高い。街の居酒屋に行った方がいい」という声も。クルマがあれば、夕張市内の飲食店に行くこともできますが「数は多くない」とのこと。
アクセスは道東道夕張インターから18km、約25分。札幌から下道で来ても2時間ほどで到着できます。新千歳空港から1時間あまりで、本州からは一番近い北海道スキーリゾートです
マウントレースイスキー場のまとめ
ニセコ、ルスツ、富良野、キロロ、トマムなどと有名リゾートが並ぶ北海道において、マウントレースイは今一つマイナーな存在。「ルスツやトマムに比べてワンランク下のスキーリゾート」と考えている人も多いようです。実際、ルスツやトマムに比べると全体にコンパクトなのでは事実。とくに標高の低さ、標高差の小ささは弱点といえるでしょう。
ただ、比較的新しいスキー場ならではのバランスのとれたコースレイアウトやリフト構成を評価する声は多く、スキー場の質は高いといえます。ファミリー向けのキッズパークに力を入れる一方、カービングラインの急斜面など、上級者をうならせるコースもあります。おまけに団体ツアーが少ないためコースが全体に空いていて、混雑に関するストレスとは無縁。周囲を気にせず思う存分滑れます。さらには新千歳空港から近いとあって、本州からのスキー客には「穴場的存在」といえます。
リフト券はやや高めですが、本州からのツアー代金は、ルスツやニセコより格段に安いです。ゲレンデの物価も全体に安く、ホテル代もリーズナブル、市街地に近いため周辺地区の物価も安く、コストパフォーマンスには優れます。弾丸ツアーでニセコを目指すくらいなら、マウントレースイを検討してみるのもいいのではないでしょうか。
※口コミ、評判は、当サイト関係者の訪問した印象や、実際に滑った人からの感想を集めたものです。公平を心がけていますが、主観が混じっていますので、ご了承下さい。